生命保険料控除は、年末調整や確定申告で使える重要な節税制度です。
しかし実際には、「よく分からない」「毎年なんとなく提出しているだけ」「そもそも使っていない」という方も少なくありません。
生命保険料控除は、正しく理解して活用するだけで、所得税・住民税の負担を確実に軽くできます。特に、支払い方法が月払いか年払いかによって、その年の控除額が大きく変わる点は見落とされがちです。
この記事では、
- 生命保険料控除とは何か
- 生命保険料控除はいくら得するのか
- 控除の上限額
- 月払いと年払いの違い
- 年末でも間に合わせる方法
- 忘れがちな個人年金保険料控除
を分かりやすく解説します。
生命保険料控除とは?年末調整で使える節税制度
生命保険料控除とは、1年間に支払った保険料の一部を所得から差し引ける制度です。
所得が下がることで、結果的に所得税と住民税が安くなります。
会社員の場合は年末調整、自営業・フリーランスの場合は確定申告で申請します。
対象となるのは次の3種類です。
- 一般生命保険料控除
- 介護医療保険料控除
- 個人年金保険料控除
この3つは別枠で計算されるため、条件を満たせばすべて同時に使えます。
生命保険料控除はいくら得する?控除額の仕組み
生命保険料控除は、支払額に応じて控除額が決まります。
一定額を超えると、控除額は上限に達します。
新制度の生命保険料控除の上限は次の通りです。

所得税の生命保険料控除 上限
- 1区分あたり:最大4万円
- 3区分合計:最大12万円
住民税の生命保険料控除 上限
- 1区分あたり:最大2万8千円
- 合計:最大7万円
つまりフル活用できれば、課税所得を大きく圧縮できます。
税率によって異なりますが、実際の節税額は数千円〜数万円になるケースもあります。
詳しくは、国税庁のホームページに記載がありますので、そちらもご覧ください。
保険料控除について
生命保険料控除は年間8万円が一つの目安
生命保険料控除で上限に近い控除額を得るための目安は、年間支払額約8万円です。
所得税の場合、
- 年間保険料 約8万円以上
→ 控除額はほぼ最大
になります。
逆に言えば、年間の支払いが少ないと、生命保険料控除のメリットを十分に活かせません。
保険料を払っているのに、控除枠を使い切れていないのは非常にもったいない状態です。
月払いの生命保険は早めに検討しないと控除額が伸びない
生命保険料控除で意外と重要なのが「支払い方法」です。
月払い契約の場合、その年に実際に支払った金額だけが控除対象になります。
例えば、
月額5,000円の生命保険
→ 年間支払額は6万円
これでは、控除上限の目安である8万円に届きません。
さらに加入時期が遅れると、
10月加入・月払い5,000円
→ 年間支払額15,000円
となり、生命保険料控除額はかなり小さくなります。
つまり、月払いの生命保険で控除を活用したい場合は、早めの加入検討が重要です。
年末でも間に合う?生命保険料控除は年払いが有利
「もう年末だから生命保険料控除は間に合わない」と思っている方も多いですが、年払いなら話は別です。
年払い(一括払い)の場合、その年に支払った全額が控除対象になります。
例えば、
12月に加入
年払い保険料 80,000円支払い
→ その年の生命保険料控除は上限近くまで使える
月払いと年払いでは、同じ保険でも控除効果に大きな差が出ます。
節税を意識するなら、支払い方法まで含めて検討することが大切です。
忘れがちな個人年金保険料控除も必ずチェック
生命保険料控除の中で特に見落とされやすいのが、個人年金保険料控除です。
個人年金保険は老後資金作りのための保険ですが、一定条件を満たすと、一般生命保険料控除とは別枠で控除が使えます。
個人年金保険料控除の主な条件:
- 年金受取人が本人または配偶者
- 受取開始が60歳以降
- 受取期間が10年以上
- 保険料払込期間が10年以上
この条件を満たす契約には、「個人年金保険料控除証明書」が発行されます。
これを申告し忘れると、使えるはずの控除枠を失ってしまいます。
年末調整での生命保険料控除の注意点
生命保険料控除を受けるには、保険会社から届く生命保険料控除証明書が必須です。
よくあるミス:
- 郵送物を開封していない
- 紛失した
- 提出し忘れた
- 電子証明書をダウンロードしていない
証明書がなければ年末調整で生命保険料控除は使えません。
再発行は可能ですが時間がかかるため、届いたらすぐ保管しましょう。
まとめ|生命保険料控除は知っている人だけが得をする
生命保険料控除は、
- 使わないともったいない節税制度
- 年間8万円が控除上限の目安
- 月払いは早めの加入が重要
- 年払いなら年末でも間に合う
- 個人年金保険料控除は忘れやすい
という特徴があります。
保険は保障だけでなく、税制メリットまで含めて考えることで、家計の効率が大きく変わります。
年末調整の直前に慌てないためにも、今のうちから生命保険料控除を意識して準備しておきましょう。

